4〜10月に読んだ本 其の一

ここ数か月ほど、読んだ本のタイトルを控えたり、感想を書き留めておいたりすることをすっかり怠ってしまっていた。そうしていると読書生活があまりに漫然と流れていってしまうし、そもそも内容は愚か、読んだことすらすぐに忘れてしまう。あんまり不毛なの…

1〜3月に読んだ本

読んだ順番などはばらばらに記していく。 というのも、もともと読んだ日付と書名をきちんとノートに記録していたのだが、今年に入ってからは多忙と無精によりそれをまったく怠っていたのだ。わざわざ記録などしなくても気ままに読めばいいさと思っていたのだ…

お金を払って新聞を読むことにした話

朝日新聞の電子版を購読するようになった。一番大きな理由は、ヤフーニュースのクソみたいなコメントを目にするのが嫌になったからだ。つい見てしまうのはお前の魂が不純だからだろうと言われれば返す言葉もないだが、とにかく有象無象の愚痴のような呪いの…

雪と蜜柑とお屠蘇気分

今日は雪が降った。東京で積もるほど降ったのは、2〜3年前が最後だったろうか? うちの隣家は農家で、窓を開けると畑一面、真っ白であった。 少し手を伸ばせば届きそうなところには蜜柑の樹が植わっている。橙色に色づいた実の上半分が雪をかぶっていて、…

地方史のレッスン

自分の住んでいる自治体が『○○市史』という本を編纂・出版している。 ハードカバーの立派な造本なのだが一冊3,000円もしない。市役所で販売しているらしい。近世編・近現代編・民俗編に分かれていて、このうちの近世編を買おうかどうか迷っている。市のホー…

朗読上戸

酒に酔ったときの自分の悪癖のひとつに「朗読癖」があると最近気づいた。最近読んだ本の中で調子のいい一節などを思うまま声に出して読む。司馬遼太郎の熱の入った文章など酔いにまかせて声に出すととても気持ちがいい。『大菩薩峠』も結構いい。なぜかです…

裏の幕末、「気」の幕末

草莽枯れ行く (集英社文庫)作者:北方謙三集英社Amazon 僕が本好きになったのは、中学生の時に『竜馬がゆく』を読んだことがきっかけだった。だから幕末への興味はずっと持ち続けているのだけど、最近のように集中的に幕末ものを読むのは、その中学のとき以来…

ブックオフ大尽

昨日は毎年恒例、ブックオフの20%オフセールに行ってきた。時代小説とハードボイルド小説を中心に、50冊ほど買った。店はコロナ禍ゆえか、例年より繁盛しているようだ。レジスター前には長蛇の列ができていた。多くの客がせいぜい5〜6冊ほど買って帰ってい…

『仮面ライダーW』の悪の描き方はすごい

今年の楽しみといえば、読書をのぞけば、食後に妻と仮面ライダーを観ることであった。『オーズ』を観て大いにのめり込み、続けて『W』を観始めた。それももう佳境にきている。両作とも10年前に一度観ているが、そのときはどちらかというと『オーズ』のほう…

時代小説の書き出しのこと

ずっと違和感があった。多くの時代小説の文体の話である。「天保○年、冬。」みたいな始まり方をする作品が多すぎる。そんな、歴史年表みたいな書き方で小説が立ち上がるものかね? とずっと疑問だった。書き出しだけでその小説が面白いかどうか判断できるわ…

時代小説100人組み手

最近は、『これだけは読んでおきたい時代小説100選』というリストの作品を次々の読んでいく100人組み手のような読書をしている。100人組み手にはスピードが何より大事だ。相手の袖を掴んだ瞬間から、がっぷり四つに組むのか、適当にかわしてお終い…

ワンピース・座頭市・大菩薩峠

4か月ぶりの更新だ。 年々、筆不精になっている。 ●8月 ワンピースを、1か月くらいかかって最新刊の100巻まで読んでしまった。どうも、ワンピースなんてものは「仲間って最高だ!」というマイルドヤンキー的な価値観が弥漫していて、自分のような捻くれた人…

「ワンピース」を挫折した理由

ジャンプの電子版が「ワンピース」90巻まで無料公開という太っ腹なキャンペーンをやっている。 期間を区切って30巻ずつ無料公開していて、先日のブログにも書いた通り僕は4連休を使って1〜30巻までを読んだ。来週の月曜日から31〜60巻が公開される予定なので…

読書用にIKEAの「ポエング」を買ったら最高だった

本をたくさん読みたいのに、家で1時間以上集中して本を読めないことが多く、とても困っていた。 理由はとっくにわかっている。同じ姿勢を長いこと維持できないのだ。 読んでいるうちに腰や背中やお尻が痛くなってきてしまうので、前傾姿勢になったり、逆にふ…

テクネーとポイエーシス

詩人の伊藤比呂美さんと禅僧の藤田一照さんの対談本『禅の教室』を読んだ。 禅の教室 坐禅でつかむ仏教の真髄 (中公新書) 作者:藤田一照,伊藤比呂美 発売日: 2018/03/09 メディア: Kindle版 仏教の話をかなり率直に語り合っているところも面白かったのだけど…

「蕎麦屋のビール」ふたたび

数週間前から「ブログを始めよう!」と意気込みつつも、いざとなると面倒臭くなってしまってぜんぜん立ち上げられずにいた。 記事のネタ出しをしてみては途中で飽き、具体的な記事のさわりの部分を書いてみては「やっぱりやめておこう」となる、というような…